第1章:株ってなに?畑のオーナー?
💡 この章でわかること
- 株はみんなで育てる「畑のオーナーになる権利」!
- 畑でとれた野菜の分け前(配当)がもらえる!
- 次に何を植えるか、会議で意見が言える!


株っていうのは、みんなで一緒に野菜を育てる、大きな畑のオーナーになるような権利なんです。

畑のオーナー?

そうなんです。
上の図を見て。畑でたくさんの野菜が収穫できたら、「配当」としてその一部を分けてもらえるんだよ。

自分が育てた野菜がもらえるみたいでいいじゃん!

その通りです。
株を持つことで、会社のオーナーの一員になれるということです。
それに、次に
- 何を植えるか(会社のこれからの方針)
- 畑のお世話をしてくれるリーダー(社長などの会社の重要な役員)
を決める大事な会議(株主総会)で、「次は甘いトウモロコシがいいな!」なんて意見を言うこともできるんです。

なるほど。
会社の成長(作物を育てること)に参加し、その成果(収穫物)を得る権利、ということですね。

そうです。
みんなで育てるから、収穫の喜びも大きいんです。
第2章:株はどうして生まれた?大航海時代?
💡 この章でわかること
- 約400年前、危険な大航海のリスクをみんなで分担するために生まれた。
- 一人で大損しないための、賢い仕組みだった。
- 世界で最初の株式会社は、オランダの「東インド会社」。
当時、ヨーロッパの人々は、アジアからコショウなどの「香辛料(スパイス)」を船で運んでいました。
香辛料はヨーロッパでは金と同じくらい価値があり、うまく持ち帰れば大金持ちになれました。
しかし、
- 船が沈んでしまう(難破)
- 海賊や敵に襲われる
- 積荷がダメになる・病気が流行る
失敗したら、大金持ちでも破産してしまうこともあったのです。
まさにハイリスク・ハイリターンでした。


昔の冒険は、ものすごくお金がかかって、とても危険だったんだ。

一人じゃ挑戦できないね…。

そこで、上の図のような賢い仕組みが生まれたんだよ。

なるほど! みんなで力を合わせれば、大きな冒険もできるんだね!

これが世界初の株式会社、「オランダ東インド会社」が始めた仕組みですよね?

しばこさん、よく知ってるね!
その通り、世界で最初の株式会社だと言われているんです。
第3章:日本の株式市場のはじまり?渋沢栄一?
💡 この章でわかること
- 政府が「一時しのぎチケット」として特別な国債(金禄公債)を配った。
- 始まりは、仕事を失った武士を助けるためだった。
- 1878年に、渋沢栄一がその問題を解決するため「取引所」を作った。
明治に時代が変わり、お侍さんたちは仕事そのものがなくなってしまいました。
それまで彼らは、藩(今でいう県のようなもの)からお給料としてお米などをもらって生活していました。
しかし、新しい明治政府にとって、仕事をしない何十万人ものお侍さんたちにお給料を払い続けるのは、財政的に非常に大変でした。
国の予算の約30%が、このお給料に消えていたのです。
そこで、大隈重信を中心とする明治政府は、一大決心をします。
「毎月のお給料を払うのは、もうやめます!」
「その代わり、今後数年分のお給料をまとめた『引換券』を一度に渡します!」
この「お給料の引換券」こそが、金禄公債証書(きんろくこうさいしょうしょ)なのです。
この引換券には、こんなことが書かれていました。
- 「この証書は、あなたに将来支払われる国の借金証明書です。」
- 「毎年、額面の5%〜7%くらいの利子(おまけのお金)をつけます。」
- 「5年後から30年かけて、くじ引きで当たった人から順番に現金に換えれます。」
でも仕事をなくしたお侍さん達は今すぐお金がほしいわけで…


…というわけで、当時の状況がわかりましたか?

なるほどー!お侍さんたち、大変だったんだね。
「将来のお金の引換券」をもらっても、今日のごはんが買えないんじゃ困っちゃうもんね。

だからこそ、その「将来のお金引換券(金禄公債)」を、今すぐお金がいる人と、それを買いたい人をつなぐ「市場(マーケット)」が必要になったんですね。

二人ともその通りです!
その大問題を解決するために立ち上がったのが、渋沢栄一なんだ。
「このままでは、お侍さんたちが気の毒だ。彼らが安心して引換券を売り買いできる、公式な場所を作らねば!」と考えて、1878年に東京株式取引所を設立したんだよ。
授業感想会

二人ともお疲れ様でした。
これで「株とはなんなのか」、そして世界初の株、日本の株式市場の誕生の歴史がわかったかな?
なかなか興味深かったでしょう。

うん!意外におもしろかった!

姉さんいい加減敬語つかってくださいね…

代表、とても興味深かったです。

それはよかったです!
歴史を知ることで、株の本質である「会社を一緒に育てる」という感覚に、親しみを感じてくれたなら嬉しいですね。

はい。
何に投資しているかを知れて、イメージがしやすくなりました。

でも、「ファイらぼ通信局」を見てると、知らない言葉がいっぱい出てきてまだ難しいよー。

うん、今はそれでいいんです。
実は、この「学校の基礎知識」と「通信局の日々のニュース」は、とても相性がいいんです。

相性、ですか?

はい。
日々のニュースを「なんだろう?」と思いながら見ていると、学校で基礎を学んだ時に「あっ、これってあのニュースのことか!」と、点と点がつながる。
逆に、基礎を知っていると、ニュースの裏側が少しずつ見えてくる。
この二つを同時に見ることで、知識の吸収スピードがぐんと上がる「好循環(こうじゅんかん)」が生まれるんだ。

そっかー!
じゃあ、今すぐ全部わからなくても、ニュースを見といた方がお得なんだね!

その通りです!
だから、あせらず自分のペースで学んでいきましょう!

はい!わかりました!

はーい!

では、今回はここまで。ファイらぼ学校では、ほかの情報も随時アップデートしていきますので、皆さん、お楽しみに!
コメント